東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会報告査読1
9月28日の最後の会合で報告書がまとまったようだ。さっそく内閣府のウェブサイトから報告書や関係書類のダウンロードをして、内容を確認した。
一言でいうなら、「だらだらと長ったらしい文章ばかりでわかりづらい」ということ。調査会のウェブサイトには、「報告書」以外に、「報告要点」「参考図表集」があり、これらをあわせて読まないと理解が進まない。
全体像を概観するのに手っ取り早いのは、「報告要点」に目を通すこと。40ページ以上もある報告書をA3サイズ1枚にまとめている。まずこれに目を通し、関心の高いところやわかりづらいところは報告書本体を査読するのが効率的だ。「報告要点」に記載されている項目をくくる小見出しが、報告書本体の章タイトルと同じになっており、一つ一つの項目は、報告書本体の内容を短文に要約した形になっている。
「報告要点」の中でページ中央に約半分のスペースを費やしているのは、「第6章 津波被害を軽減するための対策について」である。この調査報告の最も重要な部分であるから、当たり前ではあるが。
気がついたのは、「津波対策…」「津波被害を軽減…」「地震・津波に強いまちづくり」「揺れによる被害を軽減…」と微妙に対象が異なる言い回しがあること。従来の防災基本計画は、地震に対する対策が中心で、津波に関する対策はほとんど記載されていなかったことを指摘しており、今回の教訓の中心は津波に関するものであるとはいえ、内容は「津波に限ったもの」、「津波対策を追加して、地震と津波の両方で考えるべきもの」など、対応方法に注意する必要がある。自分の地域は海のない内陸だから今回の調査報告は関係ないなどと、無視することはできない。
9月25日の記事「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」で書いたように、防災基本計画、愛知県地域防災計画、西尾市地域防災計画がどのように見直されるか、動向を見まもりながら、今後の防災啓発活動での対応を考えたい。また、自分の地元の活動状況と比較して、反映する項目、改善する項目はないか、検証していきたい。
2011 年 9 月 28 日( 水 )23 時 59 分 |
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カテゴリー:調査
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