西尾市上羽角町自主防災会は10月29日、上羽角町公民館とその隣の広場を会場として、総合防災訓練を実施しました。
9つ目めの訓練は、「炊き出し」です。今年度は、ハソリや大鍋を使用した本格的な炊き出しはありませんでした。パックに入ったおにぎりとペットボトルのお茶を配布して、どちらかというと、炊き出しというより救援物資(食料)の配布といった感じです。
いろいろな自主防災会の訓練のお手伝いに行って、炊き出しメニューを比べるのも楽しみの一つになっています。一通りの訓練が終わって最後にお昼ご飯代わりに配食する例が多く、みんなで「同じ釜の飯を食す」連帯感と、一緒に食べる楽しみを味わうのも訓練の重要な要素と思っていますが、今回は、簡単に済ませたとのこと。
役員さんに聞いたところ、毎年いろいろな訓練項目を実施している中で、あれもこれも全力投球するのは大変だからということで、重点テーマとそうでないテーマとで注力配分をかえているとのことです。
事前に訓練支援の依頼があったときにも、何か新しい訓練はないか?新しい方法はないか?など、探求熱心で一生懸命な様子が伝わってきましたので、この回答にはすごく納得しました。
防災イベントと称したお遊びでは、どんなやり方をしてもかまいません。おおきなハソリやプロパンガスボンベをいくつも借りてきて、準備から後片付けまでのすべてを、支援する外部の団体にやってもらい、自分たちはお客さんよろしく、被災者然として食べるだけというのは、趣旨が違います。
自主防災会の訓練は、いざというときに自分たちがやるべきことを普段の備えとして試してみるのが主旨ですから、自分たちができないことを背伸びしてやっても仕方ありません。そういう観点からは、理に適った対応だと思います。
あらかじめ用意した食事を配るだけでも、これはこれで意義があります。救援物資を効率的に配布するために、自主防災会のメンバーがどのような手順で誰がどんな役割分担をするか、自分たちの考えを検証する場でもあります。
いざというときは、あらかじめ決めた役割どおりにことが進むとは限らないのは当然ですが、訓練しておけば、状況に合わせて担当を替えたりするなど応用できます。被災直後に何もないところから体制を組み立てるのは、かなり大変だと思います。考え方のベースができていれば、いざというときの対応もよりスムーズに行くのではないでしょうか。
2011 年 10 月 29 日( 土 )23 時 09 分 |
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カテゴリー:視察
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西尾市上羽角町自主防災会は10月29日、上羽角町公民館とその隣の広場を会場として、総合防災訓練を実施しました。
8つ目めの訓練は、「心肺蘇生法」です。西尾市応急手当普及ボランティアの会が指導しました。私もその一員として指導しました。
普通救命講習でやる3時間の内容をしっかりやるには時間が足りないので、簡略化しています。
・市民が心肺蘇生法を実施する意義の説明
・身近な一次救命処置の取り組み事例の紹介
・心肺蘇生法の手順の説明、お手本展示
・心肺蘇生の手技を、参加者が一回ずつ交代で実施
程度の内容です。
限られた時間内に少しでも多くの方に経験して欲しいので、交替時間の短縮や次のチームの事前準備など、効率的な運営と参加者のフォローが大変でした。高齢の方が多くて全体的にのんびりムードなのと、畳の部屋に腰を落ち着けてしまって動きがスロー(半分くつろいでしまっている)ので、さっさとやるという意識があまりありません。
基本的には内容の紹介、一通り全員が体験、詳細は別に開催する普通救命講習会を受講するよう案内、という考え方でやっています。人形1体につき15人程度で45分の間に全員が体験するだけでも精一杯です。




2011 年 10 月 29 日( 土 )23 時 08 分 |
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カテゴリー:講師・インストラクション
タグ:,愛知県, 西尾市, 西尾市上羽角町自主防災会, 西尾市応急手当普及ボランティアの会
西尾市上羽角町自主防災会は10月29日、上羽角町公民館とその隣の広場を会場として、総合防災訓練を実施しました。
7つ目めの訓練は、「簡易担架」です。次の記事で紹介する予定の、心肺蘇生法の準備をしている間、間が空いてしまうからということで、急遽、訓練項目として追加しました。何事も臨機応変に。
短時間なので、作り方の解説、代表数名による体験(担架の上げ下げと数メートルの移動)程度としました。
4人で担架の上げ下げをしましたが、タイミングが合わなくて苦労しています。ゆっくりそっとやる、メンバーと息を合わせてやるという意識をもって臨まないと、担架上の負傷者を落としてしまいかねません。
負傷者役になって担架の上に乗った方からは、「少しの揺れでもすごく怖い」との感想が。意識を失っていれば、そのような思いをしないのでしょうが、怪我をした意識のある人を搬送する場合などは、そのように感じることもあるでしょう。
ひごろから練習を繰り返して、町内の誰とでもチームワーク良く対応できるようにしたいですね。簡易担架の作り方や滑り落ちない理屈を知っているだけでは、意味がありません。実践が大事です。このような訓練は繰り返して体で覚えるしかありませんから、「過去にやったことがあるから…」とか「自分はできるから…」とか言わないで、機会があるごとに繰り返して練習していただきたいですね。



2011 年 10 月 29 日( 土 )23 時 07 分 |
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