あいち防災リーダー会西三河ブロックが、岡崎市南部地域交流センター「よりなん」で10月8日、東日本大震災被災地復興支援活動報告会を開催しました。私も運営スタッフ、講師として参加しました。
詳細は、あいち防災リーダー会西三河ブロックのブログに活動報告記事が掲載されるのを期待するとして、ここでは、個人の感想を書き留めておきたいと思います。あくまで、一個人の視点で書いています。団体の公式見解ではありませんので、お間違えなきよう。
■植村さん
バイクボランティアBi-Voのメンバーとして活動した内容を報告してくれました。「できることを自立自律して、かつ、ネットワーク体制を」というポリシーが、ボランティアの原点を再確認させられる。バイクの機動性、彼の特攻魂に感服。今後も、組織維持・体制・面子にこだわる腐ったNPOやボランティア団体に喝を入れていただきたい。
あいち防災リーダー会西三河ブロックの旗振りを考える立場としては、耳が痛い部分も多々。
自主防災会への教訓としては、「初動三日を自分たちでなんとかする」ためには、スピード、決断力、機動力、自律という点で見習うべきところがある。一人のボランティアと地域組織という違いがあるので、鵜呑みにはできないが。
■栗木さん
アレルギー支援ネットワークのキーパーソンとして、東北事務所を拠点に被災地を駆け回っている経験を報告してくれました。アレルギー支援ネットワークの活動状況は、東日本大震災アレルギーっ子支援ブログにて紹介されていて、自分も係わっているので、少しはわかったつもりになっていた。ネット上ではとても紹介できないような現地の生々しい話を聞いて、あらためて、アレルギー対応が不足していることを実感した。特に、当事者(アレルギーの専門家や患者とその家族)だけでなく、一般への認知活動が不足していることを思い知らされた。
患者の会を各地に作ってネットワーク化し、相互支援をできる体制を構築する重要性を強調され、西三河がネットワークの穴になっていることを指摘されて、耳の痛い思いをした。
災害時要援護者支援の一分野として、もっと啓発に力を入れる必要がある。あいち防災リーダー会西三河ブロックと各地の患者の会との連携強化を考えていきたい。
■都築さん
西尾市社会福祉協議会の一員として、現地の災害ボランティアセンターでスタッフ業務をした経験を報告してくれました。社協ネットワーク、災害ボラセン対応人材の不足、ボラセン運用訓練の不足を感じました。こればかりは、外部の人間がとやかく言えない部分なので、ただただ「頑張ってください!」とエールを送るのみ。
平成18年7月豪雨で長野県岡谷市災害ボラセン湊サテライトを立ち上げたときは、社協ネットワークのつながりで、宮城県から来てくれた方がいたので、気合が入ったすごい人がいるもんだと感心していたのだが、あのときのネットワークは生かせたのか、あの経験を生かせたかと思うと無念で仕方がない。
自主防災会への教訓としては、災害ボランティアをあてにしすぎていても駄目ということくらいか。福祉・介護系、用援護者支援に係わる活動の報告を期待したが、仕方がない。組織の一員としての役割分担を無視して好き勝手やるわけにはいかないし。
■中島さん
知立市のボランティアバスで現地活動をした経験を報告してくれました。知立市を動かしてボランティアバスを送り出し、自らも現地へ何度も出かけて活動した行動力はすごい。地元自主防災組織でも活動を盛り上げるキーパーソンとして、自主防リーダーと災害ボランティアの両面で活躍されている。今回の報告会で、もっとも開催目的にマッチした講師でした。
地元自主防の活動へどのように教訓を反映したのか、あるいはこれから反映していくのか、もっと時間を割いて追加インタビューをしてみたい。
2011 年 10 月 8 日( 土 )23 時 59 分 |
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カテゴリー:イベント企画運営
タグ:,NPO法人アレルギー支援ネットワーク, あいち防災リーダー会, バイクボランティアBi-Vo, 東日本大震災, 西尾市社会福祉協議会
平成23年度西尾市総合防災訓練全体説明会が24日、市役所の会議室で開催されました。仕事の都合で参加できませんでしたので、防災課に出向いて概略説明を聞いて資料をいただいてきました。
8月11日の記事で報告したとおり、西尾防災リーダー会は、応急手当訓練を実施することで変わりありません。会場(屋外)のテントブースでやるので、自主防災会が町内に立ち上げる臨時救護所のイメージでやれればと考えています。もっとも、けが人の「メイク」をした負傷患者役を設定してやるような実践訓練ではないので、準備は楽ですが。
昨年に続き、赤十字奉仕団とのコラボでやりたいのですが、昨日の会議で日赤さんと顔合わせ挨拶や調整ができませんでしたので、福祉課へ出向き、要望を伝えてきました。
説明会で配布された資料に目を通していて、いくつか気になったので、以下、独り言メモを。
○会場
会場は、一色町細川三ノ割(一色町一般廃棄物最終処分場北)。津波被害を想定した訓練だから津波の影響を受けそうな湾岸地域を会場としたのだろうが、本当に発災した場合は、ここに災害対策本部を設営することなどありえないし、やはり、市内各地域をまんべんなく会場として利用する「持ち回り訓練」と割り切るしかないか。
○西尾市社会福祉協議会が参加
訓練項目に目新しいものは見当たらないが、災害ボランティア受付訓練に西尾市社協が参加するのは初めて。もっとも、合併前の一色町のときは一色町社協として参加していたのかもしれないが。西尾市社協は、これまで総合防災訓練に参加してこなかったことを思えば、一歩前進といえる。
西尾市地域防災計画(平成22年度修正)には、「一般ボランティアの受け入れは、社会福祉協議会と市民活動センターが中心となって担うものとし、災害の発生時には関係団体等の協力も得ながら、速やかに災害ボランティア支援本部が立ち上げられるよう準備に取りかかる。」とあるので、参加するのは当たり前の感があるが、何故だか、これまでは参加してこなかった。
近年の災害ボランティアセンターの運営は、どこも社会福祉協議会が中心になっており、地域防災計画に定義されていなくとも、市役所に言われなくても社協が率先して動くべきだとは思うが。現に、8月に訪れた石巻市災害ボランティアセンターでも岡山市社協からスタッフが派遣されていて、全社協、ブロック、県、市町村各級での社協ネットワークを生かして連携している。このネットワークから外れて、単独での対応などできるわけがないことを認識すべき。
○災害ボラセン設置場所
また、西尾市地域防災計画には、「災害が発生し、災害対策本部が設置された場合において、その指示により、避難所等におけるボランティア活動に関する情報を統括、管理し、ボランティアの配置調整等ボランティア活動拠点の活動を支援するため、総合福祉センター内に災害ボランティア支援本部を設置する。」とあるが、今回の訓練は、総合福祉センターをボラセン立ち上げ訓練の会場年として使用する予定はないようだ。総合福祉センターを会場とした立ち上げ訓練は近年一度も実施されていない。「持ち回り訓練」の会場でテントを張る練習をしている程度。いったい何時やるのだろう?
西尾市地域防災計画はインターネット上で世界中に公開されており、西尾市の体制は日本中の災害ボランティアが閲覧でき、いざと言うときの情報源として参考にしているはずである。いつまで計画にあわない訓練を続けるつもりだろうか?
○災害ボラセンサテライト
もっとも、今回の訓練会場で実施するのは、「災害ボラセンのサテライト」立ち上げ訓練だというのなら、話は別だ。西尾市と幡豆郡が合併して対象地域が広がり、総合福祉センターの1箇所だけで市内全域の災害ボランティア活動をカバーできるわけがないし、理屈後付けてもよいから、サテライト運営を地域防災計画に反映していただきたい。そのきっかけとなるなら、一色町の訓練会場で災害ボラセン立ち上げ訓練をするのも「有り」かもしれない。
災害ボラセンのサテライトは、いくつも事例がある。平成18年7月豪雨のときに岡谷市は湊小学校に湊サテライトを立ち上げたし、平成20年8月末豪雨のときに岡崎市は伊賀町西の広幡小学校南にサテライトを立ち上げた。はっきり明言していないが、東日本大震災においても、石巻市は似たような体制で運用している。石巻専修大学が災害ボラセンになっているが、石巻市に合併した旧牡鹿町では、牡鹿公民館で災害ボラセンを運営している。
2011 年 8 月 25 日( 木 )23 時 59 分 |
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