西尾市三和小校区自主防災会連絡協議会、訓練打ち合わせ

 西尾市三和小校区自主防災会連絡協議会の打ち合わせに参加しました。11月に防災訓練を実施する予定で、訓練計画を立案中だそうです。訓練の詳細(訓練項目、人数や時間の配分、道具や指導者の手配など)を決めるために、ほかの事例等も参考にしたいからということで、声がかかりました。

 三和小は3年前の西尾市総合防災訓練の会場となり、私もボランティア団体の一員として参加しました。また、今年度の三和小校区の個別の自主防災会訓練として上羽角町、過去には小島住宅などにも出向いて心肺蘇生や応急手当の指導もしていますので、半分くらいは地元っぽい感覚があります。会長さんから最初に電話で相談を受けたときは、相当悩んでいる印象を受けましたので、ついついお手伝いしなきゃという気にさせられました。また、近々、22ある町内会の会長を集めた町内会長会議を開催するそうで、そこで訓練について討議する必要があり、急いで計画案を作らなければならないという状況でもあり、26日(昨日)電話を受けて、「じゃ、今日!」てことで打ち合わせをすることに。

 打ち合わせは会長・副会長・会計の三役さんと私。2時間たっぷり話しました。校区の悩み、弱み、これまでの訓練の振り返り、やったことのない訓練の事例説明、他の地域の事例などなど、会長さんが訓練スケジュールを考えながら、気になったところやわからないところを質問してきて、それに答える感じでした。

 具体的な計画案をかためるところまでできませんでしたが、おおまかな内容は決まったようです。今頃は、三役で悩みながらも議題書にまとめていることと思います。どれほどお役に立てたかわかりませんが、聞きたいことについては、そこそこ説明できたのではないかと思います。会長会議まであまり時間がありませんので、2回目、3回目と打ち合わせを繰り返すことはできません。会長会議での決定に応じて追加の打ち合わせやその他の支援について依頼があれば対応しようと考えています。まずは、会長会議の結果待ちといったところです。

 いろいろな話をしたなかで、気になったのは避難の問題。

・三和小校区には、市役所指定の地震の避難場所が3箇所(三和小学校、東部中学校、総合体育館)、風水害の避難所が6箇所(三和小学校、西尾中学校、東部中学校、総合体育館、デンソー西尾製作所、アイシン・エーアイクリエイティブセンター)あり、町内会ごとにどのように分けられているか、住民がしっかり理解していない。

・指定場所と町内会ごとの避難先区分が合理的でない。

・複数指定されているので、いざというときの使い分けに迷いが生じるのではないか。

・指定避難場所、避難所は、発災対応時の市役所との情報共有、各種活動の拠点になるが、複数の避難場所でまんべんなく活動ができるか、情報共有ができるか。

・地震避難場所が液状化の危険度が高いところに指定されている。

・風水害避難所が橋を渡らないとたどり着けない川向こうにある。

・避難所運営を地元自主防が主体となって実施するにしても役割分担が決めづらい。

・個別の自主防災会が町内単位で一次(あるいは一時)避難場所を決めていない。

・避難経路の検討、安全確認(まち歩き)をしていない。

このように避難場所、避難所に関しては課題山積である。2時間の話の中でこれだけの不安材料が出てきた。これらの一つ一つを、住民が実体験として感じられるような訓練を企画したり、どうしたら改善できるか話し合ったりするのも、自主防災会活動ではないかと思う。

 訓練というと、避難・安否確認・情報収集伝達・消火・救出・救護・給食給水などに目が行きがちだが、一通りの訓練をこなしたら、どうしてもマンネリ化が懸念される。いつかは自分たちだけに降りかかる課題が出てくる。そのような課題は、ほかに事例はないし、指南してくれる人もいない。誰も経験したことのない難題かもしれない。自分たちで課題発見・対策検討・実施・検証(いわゆるPDCA)をやっていかなければならないときがいつか来る。町内の人たちだけ、あるいは校区の人たちだけで乗り越えることが本当の「自主防災」である。頑張っていただきたい。

 来週末には町内会長会議の結果がわかると思うので、その後の対応方法についてできるだけのことを支援していきたいと思う。ともに頑張りましょう!

平成23年度西尾市総合防災訓練の打ち合わせ2

 平成23年度西尾市総合防災訓練全体説明会が24日、市役所の会議室で開催されました。仕事の都合で参加できませんでしたので、防災課に出向いて概略説明を聞いて資料をいただいてきました。

 8月11日の記事で報告したとおり、西尾防災リーダー会は、応急手当訓練を実施することで変わりありません。会場(屋外)のテントブースでやるので、自主防災会が町内に立ち上げる臨時救護所のイメージでやれればと考えています。もっとも、けが人の「メイク」をした負傷患者役を設定してやるような実践訓練ではないので、準備は楽ですが。

 昨年に続き、赤十字奉仕団とのコラボでやりたいのですが、昨日の会議で日赤さんと顔合わせ挨拶や調整ができませんでしたので、福祉課へ出向き、要望を伝えてきました。

 説明会で配布された資料に目を通していて、いくつか気になったので、以下、独り言メモを。

○会場

 会場は、一色町細川三ノ割(一色町一般廃棄物最終処分場北)。津波被害を想定した訓練だから津波の影響を受けそうな湾岸地域を会場としたのだろうが、本当に発災した場合は、ここに災害対策本部を設営することなどありえないし、やはり、市内各地域をまんべんなく会場として利用する「持ち回り訓練」と割り切るしかないか。

○西尾市社会福祉協議会が参加

 訓練項目に目新しいものは見当たらないが、災害ボランティア受付訓練に西尾市社協が参加するのは初めて。もっとも、合併前の一色町のときは一色町社協として参加していたのかもしれないが。西尾市社協は、これまで総合防災訓練に参加してこなかったことを思えば、一歩前進といえる。

 西尾市地域防災計画(平成22年度修正)には、「一般ボランティアの受け入れは、社会福祉協議会と市民活動センターが中心となって担うものとし、災害の発生時には関係団体等の協力も得ながら、速やかに災害ボランティア支援本部が立ち上げられるよう準備に取りかかる。」とあるので、参加するのは当たり前の感があるが、何故だか、これまでは参加してこなかった。

 近年の災害ボランティアセンターの運営は、どこも社会福祉協議会が中心になっており、地域防災計画に定義されていなくとも、市役所に言われなくても社協が率先して動くべきだとは思うが。現に、8月に訪れた石巻市災害ボランティアセンターでも岡山市社協からスタッフが派遣されていて、全社協、ブロック、県、市町村各級での社協ネットワークを生かして連携している。このネットワークから外れて、単独での対応などできるわけがないことを認識すべき。

○災害ボラセン設置場所

 また、西尾市地域防災計画には、「災害が発生し、災害対策本部が設置された場合において、その指示により、避難所等におけるボランティア活動に関する情報を統括、管理し、ボランティアの配置調整等ボランティア活動拠点の活動を支援するため、総合福祉センター内に災害ボランティア支援本部を設置する。」とあるが、今回の訓練は、総合福祉センターをボラセン立ち上げ訓練の会場年として使用する予定はないようだ。総合福祉センターを会場とした立ち上げ訓練は近年一度も実施されていない。「持ち回り訓練」の会場でテントを張る練習をしている程度。いったい何時やるのだろう?

 西尾市地域防災計画はインターネット上で世界中に公開されており、西尾市の体制は日本中の災害ボランティアが閲覧でき、いざと言うときの情報源として参考にしているはずである。いつまで計画にあわない訓練を続けるつもりだろうか?

○災害ボラセンサテライト

 もっとも、今回の訓練会場で実施するのは、「災害ボラセンのサテライト」立ち上げ訓練だというのなら、話は別だ。西尾市と幡豆郡が合併して対象地域が広がり、総合福祉センターの1箇所だけで市内全域の災害ボランティア活動をカバーできるわけがないし、理屈後付けてもよいから、サテライト運営を地域防災計画に反映していただきたい。そのきっかけとなるなら、一色町の訓練会場で災害ボラセン立ち上げ訓練をするのも「有り」かもしれない。

 災害ボラセンのサテライトは、いくつも事例がある。平成18年7月豪雨のときに岡谷市は湊小学校に湊サテライトを立ち上げたし、平成20年8月末豪雨のときに岡崎市は伊賀町西の広幡小学校南にサテライトを立ち上げた。はっきり明言していないが、東日本大震災においても、石巻市は似たような体制で運用している。石巻専修大学が災害ボラセンになっているが、石巻市に合併した旧牡鹿町では、牡鹿公民館で災害ボラセンを運営している。

平成23年度西尾市総合防災訓練の打ち合わせ

 昨日まで仙台・石巻へ出かけていてわからなかったが、西尾市役所から総合防災訓練の事前調整会議の通知が来ていた。毎年、秋の訓練当日までに3回ほど会議を持ち、参加する団体向けに訓練内容の提案やスペースの割り当て市役所側が用意する資器材の調整などを行っている。

 西尾市の総合防災訓練は、市内の小中学校を持ち回りで会場とし、運動場をメイン会場に設定し、ぐるっと取り囲むように啓発用テントのブースを並べ、中央の広いスペースで、スケジュールに沿って各種訓練項目を入れ替わりで実施する、いわゆる「見世物ショー」だ。

 訓練は、全体として「シナリオどおりにこなすお遊戯」的で、実践訓練とはいいがたいものが多い。想定は東海・東南海地震が発生というもので、発災後の対応を確認したいはずなのに、心肺蘇生法や応急手当の基礎訓練、ボランティア活動のPRほか、ふだんの備えとしてやっておくべき項目が、発災後対応の訓練で同時進行で実施されるのは、合理的でない。「想定外」で片付けるつもりか?

 とはいえ、10年(またはそれ以上の間隔)をおいて地元の小中学校が会場に割り当てられたているのでは、地元住民の意識もスキルも、レベルが下がってしまっていて、実践応用訓練をやろうにも対応できないという状況なのが現実で、市役所側としてははがゆい思いで訓練メニュー構成を立案しているのかもしれない。市民のレベルがそうさせていると言っていいかもしれない。

 ここ数年は、西尾防災リーダー会として参加しており、応急手当講習(三角巾による保護や担架搬送)を実施している。参加できる(教えられる)メンバーが少ないので、西尾市応急手当普及ボランティアの会にも応援を頼んでいる。本来なら、西尾市赤十字奉仕団の皆さんにお願いしたいところだが、こちらは炊き出し訓練も担当されているので、人員調整が難しい。

 理想は、赤十字奉仕団が中心になって応急手当訓練を運営し、応急手当普及ボランティアの会がサポートする体制だと思う。各種団体の役割調整を考えるとそうなる。

 西尾防災リーダー会は、日常の訓練や講習を支援して地域防災力の向上に貢献するのがミッション。原則として発災後対応はしないので、訓練に参加するのは、日ごろの啓発活動が不十分ということの証左だとも言える。訓練会場となる地元地域の自主防災会が「自分たちでできるから支援は要らない」と言ってくるようでなければならない。まだまだ、遠い道のりだ。

 あれこれ思うところもあるが、嘆いているだけでは改善されない。納得がいかないが、今年もまた応急手当の基礎訓練を担当することで申し入れをしておいた。

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