平成23年度西尾市総合防災訓練の打ち合わせ

 昨日まで仙台・石巻へ出かけていてわからなかったが、西尾市役所から総合防災訓練の事前調整会議の通知が来ていた。毎年、秋の訓練当日までに3回ほど会議を持ち、参加する団体向けに訓練内容の提案やスペースの割り当て市役所側が用意する資器材の調整などを行っている。

 西尾市の総合防災訓練は、市内の小中学校を持ち回りで会場とし、運動場をメイン会場に設定し、ぐるっと取り囲むように啓発用テントのブースを並べ、中央の広いスペースで、スケジュールに沿って各種訓練項目を入れ替わりで実施する、いわゆる「見世物ショー」だ。

 訓練は、全体として「シナリオどおりにこなすお遊戯」的で、実践訓練とはいいがたいものが多い。想定は東海・東南海地震が発生というもので、発災後の対応を確認したいはずなのに、心肺蘇生法や応急手当の基礎訓練、ボランティア活動のPRほか、ふだんの備えとしてやっておくべき項目が、発災後対応の訓練で同時進行で実施されるのは、合理的でない。「想定外」で片付けるつもりか?

 とはいえ、10年(またはそれ以上の間隔)をおいて地元の小中学校が会場に割り当てられたているのでは、地元住民の意識もスキルも、レベルが下がってしまっていて、実践応用訓練をやろうにも対応できないという状況なのが現実で、市役所側としてははがゆい思いで訓練メニュー構成を立案しているのかもしれない。市民のレベルがそうさせていると言っていいかもしれない。

 ここ数年は、西尾防災リーダー会として参加しており、応急手当講習(三角巾による保護や担架搬送)を実施している。参加できる(教えられる)メンバーが少ないので、西尾市応急手当普及ボランティアの会にも応援を頼んでいる。本来なら、西尾市赤十字奉仕団の皆さんにお願いしたいところだが、こちらは炊き出し訓練も担当されているので、人員調整が難しい。

 理想は、赤十字奉仕団が中心になって応急手当訓練を運営し、応急手当普及ボランティアの会がサポートする体制だと思う。各種団体の役割調整を考えるとそうなる。

 西尾防災リーダー会は、日常の訓練や講習を支援して地域防災力の向上に貢献するのがミッション。原則として発災後対応はしないので、訓練に参加するのは、日ごろの啓発活動が不十分ということの証左だとも言える。訓練会場となる地元地域の自主防災会が「自分たちでできるから支援は要らない」と言ってくるようでなければならない。まだまだ、遠い道のりだ。

 あれこれ思うところもあるが、嘆いているだけでは改善されない。納得がいかないが、今年もまた応急手当の基礎訓練を担当することで申し入れをしておいた。

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