表題の記事が読者欄に掲載されました。自主防災会の訓練のあり方について考えさせられる内容でした。
投稿者は伊勢湾台風を(おそらく東海豪雨も)経験した方で、9月4日に開催される予定だった居住地域の学区の防災訓練が中止になったことや、訓練のあり方にご不満があるようです。
極々簡単にまとめると主旨は、
1)当日は台風12号の影響で暴風雨警報が発令されていた。リアルな訓練ができるのに何故中止にしたのか?
2)天気のよい日に机上の討議をし、頼まれた役だけをこなしていは、何の訓練にもならない。
文面だけでは状況がわからないので、指摘されていることが正しいかどうかわからない。想像しながら考えてみた。
1)中止は正しいと思う。
訓練ではなく本番対応をすべきだと思う。風雨に対する備え、浸水や停電をしたときの備え、避難の準備、対策本部の立ち上げや対応のための体制整備…、風雨が強くなる直前にやるべきことはたくさんある。
文面からは開催予定だった訓練の内容がわからないが、風雨の強い状況ではできない内容だったということはないか?まさか、台風が来て臨戦態勢を整えなければならないときに、地震の訓練をやっているわけにも行かないだろうし。2)の状況から、普段の訓練はまともにできていない様子が伺える。このような状況で、実戦環境での訓練などできるわけがない。
2)訓練は、簡単なことから積み上げる必要がある。
机上の討議だけではだめだという考え方は賛同できる。しかし、学区の皆さん全員が意識を変えることからはじめなければ。お役が回ってきたから…、お付き合いで…、年中行事の一つと割り切って…、などと考えているうちは、レベルアップもリアルな想定・環境での訓練も無理。少しずつレベルアップをしていくしかない。住民の意識やスキルはまちまちだから、学区の平均レベルを考えて全体的に底上げしていくような取り組みが必要。たかだか数年で変わるものではない。
偉そうにコメントしていても、我が地元も似たり寄ったり。他人の振り見て我が振り直せ。10月は応急手当講習会(5回シリーズ)だ。
2011 年 9 月 18 日( 日 )22 時 30 分 |
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カテゴリー:調査
タグ:,伊勢湾台風, 平成23年台風第12号Talasタラス, 愛知県, 東海豪雨
8月14日の記事「西尾市寺津小校区防災委員会訓練の打ち合わせ」で紹介したとおり、西尾市寺津小校区防災委員会が11月20日に訓練を実施します。明日16日に打ち合わせをするそうで、依頼されている講話の内容について資料にまとめて欲しい旨、連絡がありました。 概要は、上記の記事で書いたとおりですので、今から考えることはありませんが、当日の説明に使用する資料や映像は、これから選定するので、ちょっとあいまいなところもあります(種明かしはしません)。
東日本大震災の津波被害をどのように伝え、自分たちの備えに反映してもらうかが鍵となります。個人的には、これまでの啓発は、津波被害や津波対策をあまりしっかりやれていなかったこともあり、今年の最重要テーマと位置づけています。
愛知県は「あいち防災通信第7号」で周知しているとおり、東海・東南海・南海地震三連動発生を想定した被害予測調査に乗り出しました。今日15日はその被害予測調査検討委員会(仮称)が設置される予定です。これらの成果として新たな被害予測がなされ、対策の見直しも必要になってくるだろうと思います。
これらの動向も整理して、寺津小校区のみでなく、沿岸部各地区の啓発に展開したいと考えています。
2011 年 9 月 15 日( 木 )1 時 10 分 |
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カテゴリー:資料作成
タグ:,あいち防災通信, 想定東海・東南海・南海地震, 愛知県, 西尾市, 西尾市寺津小校区防災委員会
9月11日の記事「西尾市下町自主防災会、平成23年度総合防災訓練を実施」で紹介したとおり、西尾市下町自主防災会の総合防災訓練が終了しました。次は、応急手当て講習が始まります。町内会の回覧板で呼びかけるため、チラシ作りをしています。
上に示した記事を読んでもらうとわかるように、総合訓練には、救出救助救護といった項目がありません。三角巾や担架などの応急手当がありません。これは、個別の訓練はまず基礎講習として実施した後、総合訓練の中で実践的な応用訓練をしたいという考え方からです。
消火器の取り扱いはこれまでもずっとやってきましたので、発災後の初動対応の訓練に組み込んでいます。救出~救護はまだまだ基礎講習が不足していますので、総合訓練には組み込まず、個別の基礎講習の扱いで実施しています。
いずれ、応急手当も総合訓練に組み込んで、発災後の一次避難・安否確認と並行して、初期消火・救出~救護をできるようにしていきたいと考えています。一度にたくさん盛り込むと混乱してしまいますので、順にひとつずつ組み込みながら、より複雑な対応ができるようにしていきたいという長期路線で考えています。
そんな悠長な考え方では…、という声が聞こえてきそうですが、平常時の訓練でできないことが、いざというときにできるはずありません。設立3年目のときにあれもこれもと考えられる訓練をテンコ盛りでやったことがありましたが、十分な訓練効果は得られませんでした。
自主防災会の皆さんが理解・習得できるペースでスキルアップしていく必要があり、このペースをどれくらいにするかが重要です。トップレベルでも底辺でもない真ん中あたりをねらって設定する必要があります。さじ加減が難しいです。
2011 年 9 月 14 日( 水 )6 時 40 分 |
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カテゴリー:資料作成
タグ:,愛知県, 西尾市, 西尾市下町自主防災会
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