愛知県立西尾高等学校「西高祭」にて防災展

 愛知県立西尾高等学校にて9月10日、西高祭の一般公開が行われ、「防災展」を担当しました。西高祭は毎年開催されているそうですが、一般公開は3年に一度の割で実施しているそうです。

 一般公開は10時から12時の2時間、各クラスが趣向を凝らしたイベントを展開している「お楽しみイベント」が多数あるなかで異色のテーマです。また、西高祭での防災関連の取り組みは今回が初めてということで、手探りの企画準備でした。

 西尾高等学校は西尾市の指定避難場所になっており、地域と協働で発災時対応をしていく必要があります。今回のような一般公開の場で防災の取り組みをアピールすることは、今後の学校と地域の連携を強化していく上で、有意義な取り組みと思います。

 今回は、これまでこのブログで紹介してきた復興の狼煙ポスタープロジェクトのポスターパネル、報道写真集パネル、発災1ヶ月後の被災地の様子を撮影したビデオを展示しました。訪れたお客さんは、2時間の公開の中でいろいろなところを巡回するので、防災展をじっくり見ていくということは少なく、割とのんびりムードでした。

 今後も地域の一員として防災に取り組み、いざというときの避難場所の役割をしっかり果たしていただけるよう期待しています。

042-01復興の狼煙ポスタープロジェクトパネル1

042-02復興の狼煙ポスタープロジェクトパネル2

042-03訪問者

防災訓練用火災発生地点標識パネル作成

 8月26日の記事「西尾市下町自主防災会総合訓練、資料作成が佳境に」で紹介したように、今年の下町自主防災会総合訓練では、火災発生時の初期消火対応オプションを2箇所で実施するという想定で調整が進んでいます。

 昨年度は1箇所でしたが、今年度はもう1箇所増えることで、訓練用器材も増やす必要があります。ようやく準備が完了しました。ほかの啓発活動や調整・準備ほか並行作業なので、けっこうヒヤヒヤもののスケジュールです。とりあえず、完了してホッとしました。

040-01火災発火点標識パネル
追加製作した火災発生地点標識パネル

040-02火災発生地点標識使用イメージ
使い方は、こんな感じで、いたって簡単。これは昨年度の様子です。

 訓練当日は、工事現場で使う三角コーンと虎縞バーにA3サイズのラミネートパネルをペタペタ貼り付けて、燃え盛っている雰囲気のイラストを並べます。外部ボランティアさんに依頼して、訓練参加者の様子や対応を観察してもらいながら、「火事だぁ~!」と騒いでもらいます。地震発生直後に発火してt、避難やら安否確認やらしているときに火事を見つけたらどう対応するかという訓練です。

 ちなみに初期消火といっても、消火器は使いません。火災発生地点まで参集して消火開始までの想定です。町内のあちこちで本物の消火器をつかって、粉末モウモウにされたらかないませんので。ここは訓練と割り切っています。

 ねらいは、消火器の操作や消火作業の訓練ではなく、初動対応訓練です。その場に居合わせた近所の人たちが、防災会の組織の指示を待つのではなく、自主的な判断・行動で対応できるかどうかを検証する訓練です。ですから、消火作業までやる必要はないと判断しています。

 消火訓練は、別会場に全員集合してから、本物の消火器を使ってやる段取りになっています。はてさて、今年はどんな感じになるか、今から楽しみです。

広域連携のモチベーション

 9月5日の記事「秋の旅行はぜひ東北へ-9月4日の中日新聞サンデー版から」で、観光のお勧めをしたが、別の観点でも考えてみたい。「ものは考えよう」の第2弾だ。

 小京都会議は、全国47箇所の加盟市町の集まりだ。日ごろは観光振興を目的に協力し合っていることと思うが、観光地ならではの防災の取り組みがあるだろうし、これらについても協力体制にあると思う。それぞれの地域に、「観光ボランティア」活動をする市民もたくさんいるだろう。小京都会議を通じて、これらの市民の連携を図ることもできるのではないか。

 9月4日の記事「防災の日特集-9月2日の中日新聞から」で中央日本交流・連携サミットについて紹介した。行政の広域連携も必要だが、市民レベルでの連携も必要と感じている。小京都会議に限らず、このようなつながりを利用すれば、市民レベルで防災意識を高めていくことは可能だと思う。

 広域連携は大切とわかっていても、防災だけのために新たなつながりを作るのは抵抗が大きい。なんらかの縁故関係や交流があるところへ防災を追加するほうが、うまくいくのではないか。ましてや市民不在の行政主導型では、活性化しないのではないか。

 小京都会議の類似パターンで、どんなつながり方ができるか考えてみた。たとえば、日本三大○○、○○御三家、○○四天王とか。

 Wikipediaで「名数」を検索すると、このようなつながりのテーマがたくさん掲載されている。いわゆる「日本三大○○」とかの事例集になっている。このようなつながりがそれぞれのテーマに防災のエッセンスを加えることで、あらゆる分野で防災を考えるようになり、取り組みやアイデア、着眼点も多様化してよいと思うのだが。これらが盛んになれば、何時でも何処でも誰でも何でも防災を考えるという防災文化が根付くのではないだろうか。

 「日本三大一覧」「日本四大一覧」「日本五大一覧」…、ほかにもたくさんある。八十八箇所霊場つながり、奥の細道つながり、忠臣蔵サミットなどもきっかけになるのでは。

 これらのつながり具合を、ソーシャルグラフのように地図上で可視化すれば、自分はどことつながりが強いのか、どこを支援したらよいのか、一目瞭然になると思うのだが。だれかGoogleアプリ作ってくれないかしらん。

 こんなことを考えたのは、3月中旬に東日本大震災の支援先をどうしようか検討していたとき、自分がその地域を支援するのはなぜかという根拠が必要だと考えさせられたからだ。今年の流行語大賞の候補ではないかと思える言葉「絆」を強烈に意識させられたのだ。

 災害救援や防災啓発の活動をする中で、いろいろな団体に所属し、そのうちの一部で代表を務め、他の団体と連携し…、さらに地元地域・家族・勤務先で…、いろいろな立場・状況で、支援をする理由・支援地を選択する根拠を問われ、関係者が納得できる説明をし理解を得なければならなかったからだ。

 何のしがらみもなければ、このようなことは考えなかったかもしれないが、いろいろなしがらみの中で生きている以上、やはり、避けて通れないと思う。これは、自分に限らず、みな多かれ少なかれ、似たような問題を抱えていると思う。

 日本のあらゆる人の集まりの中で、自分自身が、自分の地域が、どことどのようにつながっているかを意識して、好むと好まざるとにかかわらず、連携の中で生きていくことを考えていかねばならない時代なのかも知れない。

 いざというときの優先順位、大事にしたいヒト・モノ・コト…。いつも意識していれば初動は早い。常日頃から覚悟を決めておく必要がある。

 愛知県東海市は岩手県釜石市と「鉄の町つながり」がある。発災翌日の3月12日午前1時40分(発災10時間54分後)には支援物資を送るトラックを出発させている。

 市民レベルも可能だ。山形県尾花沢市鶴子地区連合区会は仙台市宮城野区福住町町内会と災害時相互協力協定を結んでおり、15日には支援物資を届けている。行政の介入はない。市民レベルの自主協定だ。

 次にすべきは、自分自身・自分の地域のつながり具合を把握し、強化していくこと。

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