震災ルックは見当たらない

 復興支援活動の作業は、ボランティアセンターに戻るのが15時、宿泊先の仙台市内へ戻ってくるのが17時という目安で日程を組んでいる。夕食は各自で食べることになっているので、毎晩、仙台市内の繁華街で、いろいろな食事を楽しむことができる。町を歩いて気がついたのは、震災ルックが一人も見当たらないということ。

 6月に宮城野区の町内会を訪れて支援活動をした際、仙台市内でも家屋の損壊や津波被害があり、避難所暮らしをしている方もいたので、仙台駅前でも、震災の爪あとが残っているものと思っていた。

 実際は、思っていたほどではなく、ごく普通の大都市の繁華街のような雰囲気だった。会社勤めのビジネスパーソンは当たり前にスーツ姿で、そうでない一般の人たちも着るものに困っているふうでもなく、観光客や町へ遊びに来たと思しき人たちは、おしゃれ着を着ている様子で、被災地という雰囲気は感じられない。ペデストリアンデッキからもよく見えるホテルメトロポリタン仙台の大きな垂れ幕「がんばろう東北」がなければ、信じてもらえないかもしれない。

0005-01メトロポリタン仙台のがんばろう東北
メトロポリタン仙台の壁面に掲げられた「がんばろう東北」のメッセージ

 支援活動から帰ってきた自分たちが、ヘルメットやゴム長靴の入ったビニル袋や大きなザックを担いで、クリスロード商店街の七夕飾りの下をくぐりながらホテルへ向かって歩いているのが、もっとも被災地らしい雰囲気だったかもしれない。

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